相続放棄が受理されないケース
1 相続放棄が受理されないケース 2 熟慮期間が経過している場合 3 単純承認している場合 4 裁判所に提出した書類に不備がある場合 5 まだ相続が発生していない場合 6 相続放棄の申述をした人が相続人でない場合 7 八王子にお住まいで相続放棄をお考えの方へ
1 相続放棄が受理されないケース
相続放棄が受理されない主なケースは、①熟慮期間が経過している場合、②単純承認している場合、③裁判所に提出した書類に不備がある場合、④まだ相続が発生していない場合、⑤相続放棄の申述をした人が相続人でない場合です。
以下、それぞれのケースについて説明していきます。
2 熟慮期間が経過している場合
⑴ 原則
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に、家庭裁判所に対して相続放棄を申述する必要があります(民法915条1項)。
被相続人の配偶者や子にとっては、相続人が亡くなったことを知ってから3か月以内の申述が必要です。
被相続人の親や兄弟姉妹にとっては、先順位の相続人が全員相続放棄をするまでは、自己のために相続が開始していないので、先順位の相続人が全員相続放棄をしたと知ってから3か月以内の申述が必要となります。
これらの熟慮期間を経過していると、相続放棄は受理されません。
⑵ 例外
ただし、自分が相続人となったと知ってから3か月が経過した後でも、例外的に相続放棄が受理される場合があります。
典型的には、相続人が被相続人と長年疎遠となっており、そのために被相続人には財産も債務もまったく無いと誤信していたような場合には、自分が相続人となったと知ってから3か月が経過した後でも相続放棄が受理されます。
3 単純承認している場合
単純承認している場合には、相続放棄が受理されません。
民法は、単純承認しているとみなす事項を定めており、遺産の処分が典型例です。
たとえば、被相続人の死後、被相続人の預金から数百万円以上を引き出して費消することは単純承認に該当するため、相続放棄が受理されません。
4 裁判所に提出した書類に不備がある場合
相続放棄においては、裁判所に申述書と戸籍等を提出します。
必要な戸籍等を提出しなければ、裁判所は、被相続人が亡くなっているのか、申述人が相続人なのか等が確認できません。
また、相続放棄の申述後に裁判所から照会書の回答が求められることがあります。
この照会書に回答しなかったり、不適切な回答がなされたりすると、申述人の真意でなされた申述か疑問を抱かれる可能性があります。
このように裁判所に提出した書類に不備がある場合には、相続放棄が受理されません。
5 まだ相続が発生していない場合
相続放棄は相続が開始されてからでないとできません。
たとえば、親に多額の借金があるからと言って、親が存命中の間は、その子が事前に相続放棄をすることはできません。
6 相続放棄の申述をした人が相続人でない場合
そもそも相続人でない人は相続放棄できません。
親族で話し合って、全員で相続放棄することを示し合わせているとしても、相続人には順位があります。
先順位の相続人全員について相続放棄が受理されない限り、後順位の相続人が相続放棄を申述しても、受理されません。
7 八王子にお住まいで相続放棄をお考えの方へ
相続放棄は、要件を満たした申述が正確になされれば、受理されます。
その要件に該当しているか微妙なケースにおいては、専門家から裁判所に十分な説明をするのが適切な場面があります。
八王子にお住まいで相続放棄をお考えの方は弁護士法人心までお気軽にお問い合わせください。



























